営業では自分の得意分野を活かしましょう。

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阪本亮一さんは、昭和39年、27歳の若さで地方公務員を辞め、エアコンの訪問販売会社を立ち上げます。

 しかし、エアコンは1台も売れませんでした。
 たちまち退職金も使い果たして自殺を考えるほど追い詰められます。

 でも、阪本さんはあきらめませんでした。
 「職人の手の空いている冬場にエアコン取り付けの工事を」をセールストークに何とか切り抜けます。

 阪本さんはその後営業コンサルタントとして活躍します。
 ある日、阪本さんのもとに1人の若者が訪れ、次のように言いました。

「自分の性格はまったく営業に向いてない。だから会社を辞めたい」

 若者は自動車整備部門で働いていたのですが、営業に回されたのことでした。
 これまで人の顔を見ないで済んだから仕事が続けられたのだそうです。

 阪本さんはこの若者のために『自動車整備工経験8年』というゴム印をつくって渡しました。

「これを名刺に押して、営業先で名刺を渡すときに整備の仕事をしていたのでクルマには多少詳しいと話しなさい」

 若者は口下手ですが、整備の話になると目を輝かせます。
 ぼくとつですが、一生懸命語る姿に誠実さが感じられました。
 若者は営業を辞めたいとは言わなくなりました。

 営業を行うとき、自分の個性を洗い出すことが重要です。
 配置転換で営業に回された人は、自分のこれまでのキャリアを点検しそれを活用するようにするとよいでしょう。

 阪本さん自身、地方公務員の時代は税務を担当していたので、さらに保険や相続税についても勉強して詳しくなり、お客様に相続税などの相談にのったそうです。
 また、条例や要綱をつくっていたので、営業先で「勤務規定」をつくってあげることもしました。

 また、阪本さんは「チヌ釣り」が得意で、ある銀行の貸付係7名全員を南紀白浜にある明治生命の保養所に招待して、「チヌ釣り」の楽しさを教えてあげたところ、皆すっかり釣りファンになり、阪本氏とその後も釣りに出かけるようになりました。

 おかげで、銀行の有力顧客を紹介してもらい、大口契約をどんどん取ることができたそうです。

 自分の得意なことでお客様を喜ばせてあげるようにしましょう。
 信用の輪をどんどん広げていくことができます。
 資格や特技を持っている人は、遠慮せず名刺にそれを刷り込み人に知らせるべきです。




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