『問題を見抜き、先回りし、手を打つ』
~これがあなたの仕事に革命を起こす「察知力」
谷原誠 1100円(三笠書房 2009.7.15)
「仕事力」は「問題発見力」と「問題解決力」のトータルで決まります。
とくに、「問題発見力」を有している人は「伸びしろ」がたっぷり
あるように思います。
kougaiのまわりには、「問題解決力」のある人はたくさんいます。
でも、「問題発見力」まで兼ね備えている人はそれほどたくさんいる
わけではありません。
状況を的確につかみ、進むべきを道を素早く選択する「仕事力」は
組織に大きく貢献します。
気づきが早ければ早いほど、正しければ正しいだけ、ピンチを助け、
チャンスを広げることができます。
会社にとって貴重な財産です。
本日紹介する谷原誠さんの新刊『問題を見抜き、先回りし、手を打つ』
を読めば、物事の原因に気づき、その結果を的確に推測し、すばやく
先手を打つ力を身につけることができます。
会社に同じ時期で入っても年月が経つにつれ、めきめき頭角を現す人
と、イマイチの人に分かれていきます。
その最大の原因は「問題発見力」と「問題解決力」にあると思います。
本書ではこれらに、「先見力」「決断力」も含め、トータルで「察知
力」と定義しています。
「察知力」・・・物事の原因に気づき、その結果を推測し、先手を
打つ力
察知力を持った人(仕事が出来る人)は物事を次の3つの目で捉える
ことができます。
【虫】地を這(は)う「虫の複眼」・・・物事の細部を観察する
【鳥】空を飛ぶ「鳥の目」・・・・・・・全体像を俯瞰(ふかん)する
【魚】流れに乗って泳ぐ「魚の目」・・・潮目の変化を感じ取る
察知力は生まれつき備わった才能ではありません。
訓練すれば誰もが磨けるスキルです。
察知力は次の3つの方向に働かせなければいけません。
【物事の本質】・・・重要なポイント、事柄の深さ、変化
【相手】・・・・・・心理、ニーズ、動き、変化
【自分】・・・・・・役割、能力
裁判では、原告が訴状を出し、被告がこれに反論することで「問題点」
が明らかにされます。
裁判官は双方の主張にもとづき仮説(何が真実か)をたてます。
双方から提出された証拠に基づき、仮説を検証します。
論理的に組み立てたところで、どちらに勝たせるか最後は「直感」で
判断します。
これを一般的なプロセスに組み直すと次のようになります。
1問題点を発見する
取り組むべきテーマを的確かつ迅速に発見しなければなりません。
2仮説を立てる
考えられるだけの仮説を立て、すべてを検証し、一つの仮説にしぼ
っていきます。
3証拠を収集する
仮説に関連する証拠を集め、仮説の穴を「証拠」で埋めます。
4論理的な検証
証拠と仮説が矛盾しないか検証します。
5直感
最後に決断します。
このプロセスを考え方に応用すれば「なんとなく、そのような気がす
る」といったシグナルを感じ取る力が驚くほど強くなります。
ある飲料メーカーの成功もこのプロセスをたどっています。
缶コーヒーを新しいコンセプトで売り出すことにしました。
POSシステムから缶コーヒーの60%は午前中に売れていることに
着目し、「朝に飲むコーヒー」と差別化することで売れるのではないか
という仮説を立てました。
仮説を裏付けるために証拠を集めたところ、午前中に缶コーヒーを
購入する人たちの8割が男性で、さらにその8割が20代から40代で
あることがわかりました。
缶コーヒーは働き盛りの男性が朝、目覚まし代わりに飲む飲み物と
いう仮説は正しいという結論に達します。
最後は、これをコンセプトで売り出すか売り出さないかは「直感」で
決めます。
結果的には、成熟市場と思われた缶コーヒーの市場において年間
1500万ケースというだ大ヒット商品となりました。
先読みができるようになると
1 相手の期待を上回ることが出来るようになります。
2 小さな危険信号からリスクを読み取り事前に対応策を練ることが
出来るようになります。
3 相手をよく理解して次の動きを予想できるようになります。
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