大坪勇二さんの処女作です。
余りにも本の題名が派手なので思わず書店で手にとって読んでみました。
ひととおり読んで本当にびっくり。
そして頭に浮かんだのは「大坪さん、しくじったのでは!」という感想でした。
どうしてこんなすごい本を出版するのでしょうか。
これは、数万円の商材にしても絶対売れる内容です。
たぶん、そういう世界を知らずに本を出してしまったのではないかというのが私の正直な感想です。
【1】月収1655円
著者の大坪さんは新日鉄で経理の仕事をしていました。
入社して7年後、新日鉄と伊藤忠商事の合併会社に出向を命ぜられ、そこで管理全般をみることになりました。
大坪さんのまわりは全部、営業職でした。
重要な事項は営業職の意見が重視され、会社の数字に強い大坪さんはどちらかというと後方支援の地味な存在です。
「営業に出たい」
でも、大坪さんは財務会計のプロであり営業の経験は皆無のため会社はYESと言ってくれません。
ある日、レンタルビデオ店で「ソニー生命リクルートビデオ」が目にとまり、無料だったのでついでに借りて観ることにしました。
ビデオには営業マンの生き生きとした活躍が描かれていて、もういてもたってもいられなくなります。
大坪さんは、ソニー生命の完全歩合制営業マンに転職してしまいました。
しかし、現実は甘くありません。
ソニー生命では、最初は固定給が支払われるものの月ごとに固定給は減っていき、歩合制に切り替わっていきます。2年後にはフルコミッションになります。
いつものように銀行に行き、ATMで口座を確認したところ、
残高がほとんど変わっていません。
会社に電話したら、営業で使った費用を差し引いた本人受取額は
「1,760円」であることがわかりました。
1ヶ月、朝から晩まで汗水たらして働いた結果が「1,760円」
です。
入社3年目、34歳、奥さんのお腹には子どもがいます。
生まれてくる子供とあわせて3人でどうやって暮らしていけというの
でしょうか。
マンションのローンも残っています。
大坪さんはショックで銀行のソファーからいつまでも立ち上がること
さえできませんでした。
その後、記録をさらに更新し、最低額は1655円にまで落ち込みま
した。
【2】大量行動開始
大坪さんの人生をかけたリベンジが始まりました。
考えられることすべて考え、そして、必ず実行するという誓いをたて
ました。
作戦は次のとおりです。
作戦1「紹介お願い作戦」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
過去に契約してもらったお客様に往復ハガキを出して、お知り合いを
紹介してもらうように頼む作戦です。見事に失敗。逆に怒られたりし
ます。お客様との関係に1対多はないということを思い知らされまし
た。
作戦2「鶴亀作戦」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
2人1組で飛び込みセールスをしようという作戦です。断られたとき
のショックが少なくて済みます。お互い励まし合うので力も出ます。
成果はゼロ。
作戦3「渋谷攻略作戦」
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神奈川県中央林間駅から渋谷駅までを結ぶ路線周辺に建つマンション
に片っ端から「保険相談承ります」というチラシをポスティングして
いく作戦です。毎週水曜日の夜9時から2人1組でポスティング作業
開始です。警察官に尋問もされました。半年続けて、得られた契約は
1件。
作戦4「セミナー作戦」
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昨日、紹介した松尾昭仁さんの「セミナー講師になって稼ぐ方法」と
同じ考え方で取り組んでみましたが、10万円で借りた100人収容
の会場に訪れたお客様は2人だけ。そのうち1人は人がいないので
不安になったらしく帰ってしまいました。残り1人は最初から保険に
入るつもり人だったので契約は取れたのですが、広告費、会場使用料
を差し引くと大赤字を出してしまいました。
松尾昭仁さんのアドバイスを受けていればこんなことにはならなかっ
たと思います。
作戦5「高校名簿作戦」
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作戦6「大学名簿作戦」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
テレアポ作戦です。
大学の方が就職先が載っているのでテレアポがしやすかったそうです。
大坪さんはこれで6件の契約をとることができました。
このとき編み出した「1日20ポイント獲得シート」が大活躍します。
月収1万倍を生み出す「5つの成功ツール」の中の1つ目がここで誕生
です。
大坪さんはテレアポする前に勤務先に肉筆のはがきを出すことにしま
した。
大坪さんが肉筆で書く太字は個性的ですがお世辞にも上手とはいえま
せん。
それでも電話で「こんにちは、大坪と申します。この間、ヘンなはが
きが届いたと思うんですが・・・」と言うと何人かに1人は「ああ、
あれか」と反応し、笑ってくれるそうです。
笑ってくれた人にはアイスブレイクがしやすく、打ち解けてくれたと
ころで自信を持って保険の話を切り出します。毅然とした態度こそが
このときは必要で、相手もこの人は何を根拠にそんなに自信があるの
か知りたくなって話を聞いてくれるそうです。
作戦7「キーマン養成作戦」
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突出した業績をあげている人は必ず優れたキーマンと知り合いです。
キーマンから新たなキーマンを紹介してもらうこともできます。
大坪さんは新日鉄のゼネコン部門で勤務する元同期にキーマンになっ
てもらい、新日鉄の顧客を紹介してもらいます。この方法で建設会社の
社長から契約をとることに成功しました。
作戦8「写真係やります!」
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パーティなど人が集まる場所で写真係を買ってでる作戦です。
パーティの後、もらった名刺を頼りに電話をかけ「撮った写真を届け
ますから」と伝えます。ほとんどが「そこまでしなくていい」と断り
ますが、ある会社の社長さんで1人、「持ってきて」と言ってくれた
人がいました。社長さんの家に訪れたところ、いろいろ身の上話を
聞かしてくれ、楽しい気分をこわしてはいけないと思い、保険の話を
切り出せないまま玄関口まで送られるのですが、これではいけないと
踏みとどまり、いきなり振り返り「保険の話を聞いてくれますか」と
言ったところ、その社長さんはひどく驚きながらも「いいよ」と言っ
てくれ、大口の法人契約に結びつけることに成功しました。
作戦9「五反田毛筆作戦」
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東京五反田で買った企業年金団体名簿に載っている宛先に手当たり
次第、毛筆で書いたはがきを送るという作戦です。そのことでソニー
生命の本社にクレームの電話があったそうですが、結果的に大口の
契約をとることができました。
資産90億円という大きな契約を筆頭に総額170億の契約をとる
ことに成功します。
9つの作戦を同時に進め、半年が経ち、いつものように銀行に言って月の収支を記帳した通帳を見たところゼロの数があまりに多くて手が震えたそうです。
月収1000万。
最終的には1850万になり、本の題名にもあるように月収は1万倍に増えることになります。
9つの作戦のうち5つは失敗に終わっています。
でも、失敗に終わった5つも意味があると大坪さんは考えています。
それは大量かつ同時に行動したことです。
行動量の重要性はダン・ケネディも説いています。
それらの行動を通して、5つの成功のツールをつくりあげました。
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自信とプライドが粉々になった凡人代表を自称する著者だからこそ
できた月収1万倍仕事術です。
ぜひ、本書を手にとって、その珠玉の成功ツールを手に入れてください。
『手取り1655円が1850万円になった営業マンが明かす月収1万倍仕事術』
大坪勇二(ダイヤモンド社 2009.6.18第1刷、7.16第3刷)
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