昨年のリーマンショックに端を発した景気悪化もなかなか回復のきざしを見せません。
消費者心理は冷え切ったままで、小売店は厳しい経営を強いられています。
こういう厳しい経営環境こそチャンスととらえる経営者がいます。
セブン&アイ・ホールディングスの会長鈴木敏文さんです。
鈴木会長は消費者心理が冷え込んだ今こそ、その心理に訴える売り方をすれば必ず売れると考え、数々の戦略を打ち出しています。
その一つは、イトーヨーカ堂で実施したキャッシュバックキャンペーンです。
買い上げた金額の最大20%から30%を現金でお返しするという内容です。
最初から割り引くのではなく、後からレジで現金をお客様に戻すというのがミソで、お客様は現金を受け取るときレジ係に「ありがとうございました」と言ってくれます。
もう一つの企画は、お客様の不用になった衣類を一点1000円で現金下取りをするというものです。
これだって、ほとんど価値のないモノを引き取るより最初から割引した方がお客様に手間をかけずに済むと考えることもできます。
でもお客様側から考えるとそうではないのです。
家のタンスに昔買って着なくなった衣類があふれかえっています。、
この不況時に衣類をさらに買い足すことにはかなり抵抗感を持っています。
それをお店が下取りして現金を払ってくれるというのだから、お客様にとっては買いたいという欲求が心理的な負担に打ち勝ってしまいます。
今日のメルマガでも書きましたが、情報化社会においては消費者は商品の価値が価格に見合うものかでどうかかなりシビアな見方をするようになっています。
定価2万円の商品を今回限り9800円という売り方をしても、もともと売値が9800円ぐらいの価値しかないのではないかと疑いをかけるようなりました。
それよりは広告宣伝費や販売経費を抑え質を維持したまま低価格を実現した「プライベートブランド」に人気が集まります。
それらが「フェアプライス」であることを知っているからです。
今週のメルマガでは現代において売り手はどのような戦略が求められるか迫っていこうと思っています。
【参考図書】
なぜ、セブンでバイトをすると3カ月で経営学を語れるのか?
―鈴木敏文の「不況に勝つ仕事術」40 (プレジデントブックス)
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キャッシュバックや服の下取りなど、消費者心理を見抜いたやり方ですね。ご自身が消費者として店を見られたのでしょうか。お手本にしなければ。
日常、部下や上司とのやりとりばかりに気を取られていました。しかしそればかりじゃなく、お客様自身が気づいていない心の底まで下りていき、お客様自身にはっと気づかせるサービスを考えなければならないのですね。
う~む、隠れた天照大神の心を動かすような気持ちでしょうか。先は長い。
ところでkouguy様とkougai様は一人二役ですか?ちょっとあせってしまいました。
このキャッシュバックのやり方は、なるほど~と思いました。また、自分の業種にどう応用できるかとも。
うちの妻は「安いから買う」「お得だから買う」で行動するので、「必要だから買う」の私には理解できませんでした。奥さんが財布のひもを握っている家庭も多いと思うので、一度女性(妻)と購買動機について語り合ってみるのも手かもしれません。
すずボスさん
お客様自身が気づいていない心の底まで下りていくというのはすごく大事ですよね。
鈴木会長はいつも消費者側に立って店を見ているのでしょうね。
営業の心得で「お客様にほしいものを売るな」というものがあります。お客様が欲しいと言っているものを機械的に探し出して売るのではなく、お客様が欲しいと思う心理の裏側まで見抜き、真にお客様に必要なものを提示できるようにならなければいけないという意味で使われていますが、それに通じるものがありますよね。
すみません。kouguy=kougaiで考えてください。Movableというソフトを使ってブログを構築しているのですが、すでにkougaiというIDは誰かに使われていて取れなかったのだと思います。たぶん(^^;)(はっきり覚えていないので、そうだったとは言い切れないのですが・・)
くーじゃんさん
鈴木会長は不況は自社にとってチャンスだと言い切っています。お客様の深層心理をついた企画ができるからです。また、競合店も自社にとってはチャンスだと言ってます。なぜなら、自社と他店を比較できるようになることで、よりよい企画を考える契機になるからだそうです。すごいプラス思考ですよね。
ところで、女性の購買動機、話し合いたいですね。1時間はもつと思います。このブログを妻も見ているのであんまり大きな声では話せないのですが、特売のたびに買ったティッシュが入りきれないほど押し入れに入っています。