セブン&アイの鈴木敏文会長が好んで引き合いに出す話があります。
「海辺のセブンイレブンで梅おにぎりが売れた話」です。
その店は釣り船の発着場に続く道沿いにありました。
今は釣りシーズンの真っ盛り。
週末の天気も晴れで絶好の釣り日和とのこと。
その店は週末に向け大量の梅おにぎりを発注しました。
それが大当たり。梅おにぎりは飛ぶように売れました。
海辺のセブンイレブンが梅おにぎりを大量発注したのには訳があります。
週末は釣り客が早朝からセブンイレブンに寄りお昼に食べるお弁当を買いに来るだろうと予測し、さらに日中暑くなりそうなので日持ちしそうな「梅おにぎり」が売れるのではないかと仮説を立てたとのことでした。
もちろん、POP広告で顧客への情報発信も忘れません。
その結果、梅おにぎりは釣り客に圧倒的な人気を博し、飛ぶように売れました。
もし、普通に売っていたら、釣り客はその店に寄っておにぎりを買ったとしても、何の印象も残らず次もその店を利用しようとは思わなかったはずです。
今は、いろいろなモノがあふれ生活も豊かになり、これ以上買いたいものは何もないと言われる方もいます。
営業の現場で「顧客に聞け」とよく言われますが、顧客に聞いても答は返ってこないのではないでしょうか。
現物を目の前に見せられて"なるほどこんなものがほしかったのだ"と買ってくれる時代です。
つまり顧客の潜在的なニーズを掘り起こす仮説と検証が必要です。
セブンイレブンではオーナーからアルバイト、パートに至るまで、明日の顧客はどんな商品を求めるか、仮説を立てることを徹底して求められるそうです。
彼らは、季節や行事、天候だけでなく、店の行き帰りに近くのビルの建築現場の日程表なども先行情報として収集するそうです。
『なぜ、セブンでバイトをすると3ヶ月で経営学を語れるのか?』の題名の意味はここからきています。
【参考図書】
なぜ、セブンでバイトをすると3カ月で経営学を語れるのか?
―鈴木敏文の「不況に勝つ仕事術」40 (プレジデントブックス)
ブログランキングに参加しています。
応援クリックをお願いします。

にほんブログ村
はてなに追加
MyYahoo!に追加
livedoorClipに追加
Googleに追加



もう10年くらいは前だと思いますが、鈴木さんご自身が書かれた本で、「POSは結果で、顧客ニーズを反映していない。仮説を立てて検証するときに活用するのだ。」という内容を読んだ記憶があります。
この考え方は、顧客ニーズということを考えたときに、普遍の真理だと思います。
仮説を立てるために、顧客の立場に立ち切る、さまざまな条件を勘案して考え抜くという大変なエネルギーが要りますね。
それができたときに、バイトでも経営の本質をつかむことができるのでしょう。
潜在的ニーズの仮説と検証は社内のやりとりにも使えそうな気がします。
言っても聞かない部下を動かす術、かたくなな上司を納得させる言葉、それがなかなか出ないのは、情報とそれに基づく仮説が不足している、あるいはそれを見ようとしていなかったのかもしれません。
そうか、部下にお客様になってもらうか。
ちょっと、やり過ぎでしょうか。
確かに「あっ、こんなの欲しかった」というものはありますよね。普段から「自分はなぜこの商品を買おうと思ったのか」を意識しようと思ってはいるのですが、それが出来ていない事に反省です。
マーさん
『なぜ、セブンでバイトをすると~』の中でも鈴木会長の話が載せられています。
「過去の経験や既存の常識に縛られると先行情報を見ようとしても見えなくなる。大切なのは常に頭の中をまっさらにして考えることです」
今朝、通勤途上、セブンイレブンのバイトになったつもりで何か得る情報はないか街の風景を眺めながら歩いたのですが、頭に浮かんだのは「涼しくなったのでおでんもいいなぁ」ぐらいでした(笑)今日の帰りもトレーニングは欠かせないようです。
すずボスさん
気がつかない部下や上司をお客さんに見立てる話、使えそうですね(笑)
実は、1時間ぐらい前、あまりに報告がなさ過ぎる部下を叱ったところですが、私自身、過去の経験や常識に縛られているのかもしれません。自分の潜在意識にまで降りていき部下の真意とつながり、部下を納得させる言葉をみつけることにしましょう(^^;)
くーじゃんさん
なるほど、私も同じです。買ってしまった後に後悔することはあるのですが、自分が買いたいものがどうして目の前にあるのか冷静に考えたことはなかったみたいです。マーケティングの勉強のためにこれから気をつけることにします(^^)
伊勢丹に行くとほぼ100%目的以外のものも買います。しかも、それを買ったことでいつもウキウキと気分が高揚します。これを私は伊勢丹マジックと称しています。まさに、目の前に提示されて「あ、こんなの欲しかった!」なのです。マーケティング力が優れているのでしょうね!アッパレです。
Jenさん
伊勢丹マジックですか。よい命名ですね。私も○○マジックと妻に釈明しよーっと(笑)
何しろアッパレなんだから仕方がないですよね。お店の方の智恵と努力がたくさん詰まっているんだと思って商品を見るのはマーケティングの勉強になるし、買い物も楽しくなりますよね。
うちの息子は、大学生で経営学を学んでいますが、セブンの経営に興味を持ち、現在、セブンでアルバイトしています。
それぞれのバイトが自分の担当の商品棚を受け持つそうです。
息子は、チョコレート菓子類の棚が担当で、商品の仕入れやレイアウトを自分流に工夫して売上を上げるべく、がんばっています。時給もそれによって変動するようです。
前年の同じ月より、売上が上がったとか、下がったとか、自分が売れると思った商品が売れたとか売れなかったとか、レイアウトを替えただけで売れたとか、結構、おもしろそうに話しています。
今日の記事で、なるほどと思いました。
micacoさん
書店で「なぜ、セブンでバイトすると・・・経営学が語れるのか?」を手に取ったとき大げさな書名だなぁと思ったし、中を読んでもちょっと半信半疑だったのですが、micacoさんの話を聞いてやっとリアルに思えるようになりました。大学で経営学を学んで、セブンで実践されているなんて頼もしい息子さんではないですか。今、天台宗大阿闍梨の酒井雄哉さんが書いた「一日一生」という本をカバンに入れてときどき思い出したように取り出しては読んでいるのですが、天台では学ぶことと実践することは一体でなければいけないという教え(教行一致)があるそうです。学んでばかりで実践が伴っていない自分は酒井雄哉師に怒られるだろうなと思いながら読んでいました。息子さんに見習わなくては(^^)