ケニアのかまど物語

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 東京大学大学院ものづくり経営研究センターの三宅秀道さんが専門誌に寄せた論文の中におもしろいエピソードがありましたので紹介します。
 ものづくりにおいて機能や用途に直目し、ゼロから発想しなければいけないという書き出しの部分で引き合いに出された「ケニアのかまど物語」です。

【本日の紹介図書】
『Think! No.32(2010 WINTER)』
 実践的ビジネストレーニング誌
 1,890円 (東洋経済新報社 2010.2.4)

 

 国際協力事業団(JICA)の岸田袈裟さんが栄養学の専門家という立場でケニアに行ったところ、現地で暮らす人々が石を3つ並べ鍋を炊いている姿を見て、岸田さんは自分の故郷(岩手県花巻市)で使われている「かまど」を普及させることを思いつきます。

 さっそく、現地の石と粘土を使ったかまどづくりを指導しました。

 従来の地べたに石を並べて鍋で調理する方法よりもかまどで加熱するやり方の方が薪の量が4分の1で済むようになりました。

 かまどに変え、薪の使用料が減った結果、次のような効果が表れたそうです。
 ケニアの人たちは飲料水をまめに煮沸消毒するようになり、乳児の死亡率が激減しました。
 それまで子どもが死ぬことを考慮してたくさん産んでいた母親たちが出産を計画的に行うようになり母体への負担が軽減されました。
 そして、女性たちは薪集めの重労働から解放されることになりました。
 森林保護にもつながりました。
 また、立ったまま料理ができるので姿勢もラクになるし、子どもたちがやけどすることもなくなりました。
 このようにいいことずくめの結果となりましたが、これは岸田さんが現地の人々の暮らしを単なる風景と見なかったことから出た発想です。
 現象にとらわれず物事の本質を捉える視点、すなわち「ファンクショナル・アプローチ(機能、用途、効用、意図)」が重要であることを示唆する話と言えそうです。
  

          

                      
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コメント(6)

「ケニアのくらし」は「風景」として受け止めてしまえば、何も変わらないわけですね。
「機能、用途、効用、意図」に着目して初めて、子供と母親の命、資源の保護に繋がることがよくわかります。
日常においても、ファンク所なるなアプローチをしなければ、無為に仕事をしていることになりそうです。

本質的な機能を突き止める事で表面的な事柄を見てやった事が正しいのか、正しくないのか見えてきます。それは実感として感じます。
しかしこれが商売となると無視されてしまう事があります。日本でいちばん大切にしたい会社と田舎の弱小企業(すずボスの会社です)の差なのかもしれません。
この悲しく、虚しい現実を何とか変えなければ・・・。
先ず感情的にならず、そもそもから始めて、人を動かす質問力をまき散らさねば。

なるほど。かまどにするだけでそんなに違いが生まれるんですね。効果、効能もさることながら、「今まではこうだったから」という固定概念を取り払う事が重要ですね。頭を常に柔軟にさせておかないと。

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